英単語の暗記は単調だからイヤだというグチを聞くことがあります。
もし、”monotonous(単調な)”という単語を毎日毎日100回1年間書き続けなさいという課題が与えられたのであれば、そんは単調な作業はイヤだろうと共感することができます。
しかし、英単語の暗記はそんな作業とは全く違います。例えば中学3年間で教科書レベルで覚えなければならない英単語は1500語程度あります。これを中学3年になってからの1年間ですべて暗記しようとすると毎日新しい単語を4語程度は覚えていかなければなりません。そして、原則として覚えた単語は忘れてはいけないのですから、これはもう単調な作業というカテゴリーからは外れて、実に活発に脳を使わなければできない作業になってきます。
単調さは同じことの繰り返しから生まれますが、単語を覚えることは、一見、同じことの繰り返しのようですが、覚えるべき単語が一つ一つ違うのですから、これをやりこなすには工夫が必要なのです。自分なりのもっとも効率の良い覚え方を考え出すだけでも、とても頭を使います。
この覚えるための工夫を考え出すことこそが、ほかのことにも応用できるトレーニングになるのです。最初は誰かのマネでも構いません。そのうち、自分なりの暗記の仕方を発見することができます。自分なりの暗記の仕方を発見すれば、その方法を他の科目や勉強以外のことにも使ってみると 良いでしょう。
将来、社会に出た時に役に立つのは、覚えた英単語の方ではなく、自分なりに工夫した覚え方の方であることが多いのです。